WBOフライ級3位

 中谷 潤人

8月21日にWBO世界フライ級王座決定戦が決まっていた中谷だが、コロナ感染拡大の影響で対戦相手のジーメル・マグラモ選手(比国)の入国の目途が立たず延期となった。当初4月4日に行われるはずだった決定戦は幾度も日程変更を余儀なくされ、今回の延期により少なくとも半年以上ずれ込む見通しとなった。
2020年を迎えた日から、世界王座獲得に向けて一心不乱に練習に取り組んできた中谷にとって、再延期の連絡を受けた現在どのような心境なのか。再延期が決定した日もいつもと変わらずジムワークに勤しんでいた中谷にその胸中を聞いてみた。

   

――率直に聞きますが、(再延期が決まった)今の心境はどうですか?

 そうですね。やはり8月21日に向けてやっていたので残念な気持ちはあります。それでも世界戦は決まっているので引き続き今やれることを尽くしていこうと思っています。

――人事を尽くして天命を待つ、という事ですね。しかしながら、なかなか天命が下らない現状にモチベーションの低下や変化に繋がらないかと勝手ながら心配してしまいます。

 いえ、目標に向かって揺らぐ気持ちは一切ありません。むしろ課題克服の時間が増えたと捉えています。この期間をその時間にしなければいけない。

――なるほど。しかしながら、とりあえずは無期延期ということで明確な日付が決まっていません。今年に入ってずっと世界王座獲得に向けて気を張ってきたと思いますが、良い意味で少しはリラックス出来るのではないですか?

 はい。体重を落とし始めていたので、まずは少し気にせず好きなものを食べようと。実は今日、延期の連絡を受けて早速オムライスを食べました(笑)

――例の大好物ですね!自分で作ったのですか?

 いえ、お母さんの特製オムライスです!ソースはケチャップとマヨネーズをブレンドしました!

――オムライスの話をしている時は感情が豊かになりますね(笑)。ちなみにリフレッシュ休暇の予定等はありますか?先ほども言いましたが気を張った生活が続いていたと思います。何かボクシングから離れてやりたい事とかはありますか?とはいえここでもコロナの影響があり出来る事は限られてしまうとは思いますが・・・。

 うーん、そうですね。特には考えていませんでしたが今思ったのは自然と触れ合いたいなと(笑)。趣味の釣りはもちろん、山登りとか行きたいですね。今回は考えていませんがいつかキャンプにも行きたいです!道具とかは持っていないので揃えるところからですが。いいですね、とにかく自然と、緑と触れ合いたいです!

――是非世界戦のファイトマネーでキャンプ用具を買い揃えてください!それにしても話を聞けば聞くほど22歳とは思えない仙人思考ですね(笑)。ちなみに釣りをしている時にはボクシングの事を考えたりはしないのですか?

 いいえ、その時は魚に集中していますね!腕はそんなに良くないですが好きなんです(笑)

――なるほど。では今後の見通しはまだ分からない状況なので、暫くはゆっくり趣味の方に精を出すつもりですか?

 いえ、ジムワークはいままで通り続けさせて頂きます。僕にとって練習はごはんを食べる事のように普段の生活の一部なので、練習しない事のほうがストレスになってしまいます。

――そう言い切れる事が強さの源なのでしょうね。素朴な疑問ですが、今まで練習に行くのが嫌だな、気分が乗らない、休みたい等思ったことはあったりしますか?アメリカでハードなスパーリングもこなしていると思いますが向こうでの練習も含めて嫌だった事ってあったりするのかな、と。

 嫌な時…ですか。うーん・・・(しばし考えて)・・・やはりないですかね。特にスパーリングの予定が入っているとワクワクします!

――愚門でしたね(苦笑)、失礼致しました。
では最後に、中谷選手の世界王座獲得を待ち焦がれているファンの方々へのメッセージをお願いします!

 この延期をプラスに変えて最高のパフォーマンスをお見せしますので、今後とも応援宜しくお願いします!!

 
延期が確定した直後でも普段通りにジムワークに精を出し、揺るぎない信念を感じさせる中谷。
「愛の拳士」のニックネームを持つ彼は、今日も競技生活をサポートしてくれている方々に感謝の念を抱きながら愛の拳を磨き続けている。彼が積み上げてきたものを披露する日が待ち遠しいが、まずは新型コロナウイルスの一刻も早い終息を願うばかり。全ボクサーにとって最大の舞台である世界タイトルマッチ、今年に入ってからその舞台に向けて力を蓄え続けている中谷の最高のパフォーマンスをお披露目する日を楽しみに待ちたい。
 


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